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Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

いわゆる-戯曲

アンティゴネ

読み終えたのはずいぶん前なのに、書く時間を見つけられないまま放っておいてしまったブレヒト。この本が思い出させてくれたマヤコフスキーの『戦争と世界』を先に記事にしてしまったほどだ。ソフォクレスの『アンティゴネ』に対する、ブレヒト流の改作・翻…

アントニーとクレオパトラ

ちょっと暴走気味のユマニスム熱・戯曲熱が手もとに運んできた一冊。日本の実家には全集が全巻揃っていて、首を長くしてわたしの帰国を待っているというのに、あんまり読みたかったので新しく買ってしまった。本はこんなふうにして無限に増えていく。 シェイ…

トロイ戦争は起こらない

アナトール・フランスの『舞姫タイス』を読んでいて一気に再発したユマニスム熱に応えるべく手に取ったジロドゥの作品。ジロドゥはまだ『オンディーヌ』しか読んだことがなかったものの、あの一作だけでもすでにこの作家が自分の期待に応えてくれることは明…

悲劇ヴラジーミル・マヤコフスキー

先日の『ズボンをはいた雲』に引き続き、土曜社刊「マヤコフスキー叢書」の一冊。これはほんとうに気安く手に取れる、奇跡みたいにすばらしいシリーズである。読み終えたのはじつはもう一週間以上も前のことなのだが、先日の『ズボンをはいた雲』同様、これ…

オンディーヌ

メーテルリンクの『ペレアスとメリザンド』、フーケの『水妖記』と、水の精にまつわる物語を立て続けに紹介してきたのは、じつはこの本について書きたいからであった。フーケの『水妖記』を直接参照して書かれた、20世紀の傑作戯曲。 オンディーヌ (光文社古…

ペレアスとメリザンド

先日の『赤い百合』の翻訳者、杉本秀太郎による訳業のひとつ。「なにか他にも読んでみたいなー」と考えながら自室の本棚を眺めていたら、目の前に突如として現れたのだ。きっと昨年、ドビュッシーが話題に登ることの多い作家、青柳いづみこのエッセイを読み…

ガリレオの生涯

沈黙していた期間、わたしは読書時間のほとんどを科学読み物に費やしていた。「科学読み物」とわたしが呼ぶのは、科学そのものについての最先端の論文などではなく(そんなものは読めない)、それらを平易な内容に噛みくだき、典型的文系であるわたしのよう…

夕鶴・彦一ばなし

日本に帰ってきてからというもの、むさぼるように日本文学を読んでいる。といっても、それほど冊数を読んだわけではなく、すでに読んだことのある短篇作品を読み返したり、気の向くままに長篇を拾い読みしているだけなのだが。そんな気安さが、とても心地よ…

La Cantatrice chauve suivi de La Leçon

先日カミュを読みながら「不条理(absurde)」という言葉の意味を再考してみたが、何故自分がこれほどまでにこの言葉に反感を覚えるのかは上手く説明できなかった。そういうわけで紋切り型の表現としては「実存主義(existentialisme)」と「シュルレアリス…

César

マルセル・パニョルによるマリユス三部作、とうとう最後の一作。結局この三部作を読み終えるのに丸々一月も費やしてしまった。 Cesar 作者: Marcel Pagnol 出版社/メーカー: Distribooks Inc 発売日: 2001/01 メディア: マスマーケット この商品を含むブログ…

Fanny

パリを離れてナントにやってきたものの、インターネット接続がなかなかうまくいかずに更新が滞ってしまっている。ようやく今回紹介できるのはマルセル・パニョルによるマリユス三部作の第二作目。前作『Marius』から二年、マリユスが旅立った後のマルセイユ…

Marius

パリの語学学校で出会ったスイス人の友人が教えてくれた、南仏マルセイユの作家マルセル・パニョルによる戯曲。南仏訛りが強調される部分以外は平易なフランス語で書かれているため、私でも十分理解することができた。 Marius 作者: Marcel Pagnol 出版社/メ…

お気に召すまま

最近長篇小説ばかり読んでいたため無性に読みたくなったシェイクスピア。タイミング良く、友人がこの本を読みたいと話していたことを思い出した。 シェイクスピア全集 (〔21〕) (白水Uブックス (21)) 作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志 出版社/メ…

マクベス

『オセロー』『リア王』『ハムレット』と並んで、四大悲劇の一つに数えられる、スコットランドを舞台としたシェイクスピアの悲劇。半年以上読んでいなかった、久しぶりのシェイクスピアである。 シェイクスピア全集 (〔29〕) (白水Uブックス (29)) 作者: ウ…

トロイラスとクレシダ

スウィンバーンによって「ヒュドラの頭を持った途方もない怪物」と呼ばれた、シェイクスピア版トロイア戦争。 シェイクスピア全集 (〔24〕) (白水Uブックス (24)) 作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 1983/01 メ…

ロミオとジュリエット

今や悲劇の代名詞と化した恋物語。10年程前に一度読んでいるが、その頃とは全く読後感が違って驚いた。 シェイクスピア全集 (〔10〕) (白水Uブックス (10)) 作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 1983/01 メディア:…

ハムレット

『オセロー』、『リア王』、『マクベス』と共に「四大悲劇」の一つとして数えられている作品、『ハムレット』。 シェイクスピア全集 (〔23〕) (白水Uブックス (23)) 作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 1983/01 …

ゴドーを待ちながら

ミヒャエル・エンデによってルイス・キャロルの『スナーク狩り』との関連性が指摘された、20世紀の戯曲上、最大の問題作。 ゴドーを待ちながら (ベスト・オブ・ベケット) 作者: サミュエルベケット,安堂信也,高橋康也 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2008/…

スナーク狩り(エンデ)

ルイス・キャロルの『スナーク狩り』を、ドイツ語に翻訳したのはミヒャエル・エンデだった。 エンデ全集〈11〉スナーク狩り―L・キャロルの原詩による変奏 作者: ミヒャエルエンデ,高橋康也,丘沢静也 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2002/04/18 メディア:…

セールスマンの死

一昨年創刊されたハヤカワ演劇文庫の、記念すべき第一期配本。 アーサー・ミラー〈1〉セールスマンの死 (ハヤカワ演劇文庫) 作者: アーサー・ミラー,倉橋健 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2006/09/20 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 47回 この商品…

かもめ・ワーニャ伯父さん

チェーホフの四大劇のうち、最初の二作。 かもめ・ワーニャ伯父さん (新潮文庫) 作者: チェーホフ,神西清 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1967/09/27 メディア: 文庫 クリック: 22回 この商品を含むブログ (34件) を見る アントン・チェーホフ(神西清訳)『…

桜の園・三人姉妹

チェーホフの四大劇のうち、晩年の二作『三人姉妹』と『桜の園』が収められた一冊。 桜の園・三人姉妹 (新潮文庫) 作者: チェーホフ,神西清 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1967/09/01 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 38回 この商品を含むブログ (41…

リア王

有名な割にはあまり手に取られていない、シェイクスピアの傑作悲劇、新訳。 リア王 (光文社古典新訳文庫) 作者: シェイクスピア,安西徹雄 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2006/09/07 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 27回 この商品を含むブログ (45件)…