配架-アイルランド文学
一冊の本をこれほど長い期間読み続けたことは久しくなかったように思える。これほど多くの場所へ連れ回したことも。この本を最初に開いた場所は新宿で、それから栃木の祖母の家で何篇か読み、最後の一篇を読み終えたのはパリだった。今月の頭にフランスに来…
サイードが『知識人とは何か』のなかで紹介していた「知識人が登場する小説」は三作、ツルゲーネフの『父と子』とフロベールの『感情教育』、そしてこのジェイムズ・ジョイスの『若い藝術家の肖像』だった。既読だったのは喜ばしいことにツルゲーネフのみで…
ミヒャエル・エンデによってルイス・キャロルの『スナーク狩り』との関連性が指摘された、20世紀の戯曲上、最大の問題作。 ゴドーを待ちながら (ベスト・オブ・ベケット) 作者: サミュエルベケット,安堂信也,高橋康也 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2008/…