Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

地下鉄のザジ

 ほんとうにおもしろいものは、何度読んでもおもしろい。もう一度言う。ほんとうにおもしろいものは、何度読んでもおもしろい(しつこい)。初めて読んだのは生田耕作訳(ちなみに、そのときの記事。これを書いたのがかつての自分だなんて、信じたくない)、二度目は原書に挑戦(が、例のごとく歯が立たず途中で断念)、そして三度目の今回は、9月に刊行されたばかりの新訳版だ。そう、ザジ!

地下鉄のザジ (レーモン・クノー・コレクション)

地下鉄のザジ (レーモン・クノー・コレクション)

 

レーモン・クノー久保昭博訳)『地下鉄のザジ水声社、2011年。

続きを読む