Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

言語-フランス語の本

Apparition et autres contes de l'étrange

『Une Vie(邦題:女の一生)』を大学の授業で扱ってから無性に読みたくなったモーパッサンの短篇集。2ユーロで買えるガリマール社のお得なシリーズの一冊。 Apparition Et Autr Cont (Folio 2 Euros) 作者: G. Maupassant 出版社/メーカー: Gallimard Educa…

La Gloire de mon père

『Marius』三部作を読んでから、小説も読んでみたいと思っていたマルセル・パニョル。たまたま大学の教授がこの本を推薦してくれたので、手にとってみた。 La Gloire De Mon Pere 作者: Marcel Pagnol 出版社/メーカー: Distribooks Inc 発売日: 2004/09/30 …

Stupeur et tremblements

大学の教授に「この本についてあなたと意見交換がしたい!」と言われ手に取った本。1999年初版刊行、ベルギー出身の作家アメリ・ノトンによる日本の企業社会を風刺した一冊。 Stupeur Et Tremblements 作者: Amelie Nothomb 出版社/メーカー: Hachette 発売…

Satané Dieu !

先日紹介した『Le C. V. de Dieu』の著者が書いた、もう一つの神さまの話。前作で「この世の終わりを準備する」と言い放った神さまは、ここではどんなことをするのか。 Satane Dieu (Ldp Litterature) 作者: J. L. Fournier 出版社/メーカー: Livre de Poche…

Le C. V. de Dieu

2008年にフェミナ賞を受賞したことも記憶に新しい、ジャン=ルイ・フルニエのユーモア小説。フェミナ賞の受賞作『Où on va, papa ?』がいかにも重たそうなテーマを扱っていたので敬遠していたのだが、この『Le C. V. de Dieu』はタイトルからして既にユーモ…

Contes 1, 2, 3, 4

イヨネスコがエチエンヌ・ドゥルセールという画家と共に作り上げた、三歳以下の子どもたちのための絵本。もともと四分冊だった四本の掌編を一冊にまとめたもの。 Contes 1, 2, 3, 4 作者: Eugene Ionesco 出版社/メーカー: Editions Gallimard 発売日: 2009/…

La Cantatrice chauve suivi de La Leçon

先日カミュを読みながら「不条理(absurde)」という言葉の意味を再考してみたが、何故自分がこれほどまでにこの言葉に反感を覚えるのかは上手く説明できなかった。そういうわけで紋切り型の表現としては「実存主義(existentialisme)」と「シュルレアリス…

L'étranger

初めてこの本を読んだ日のことは決して忘れることができない。その頃まだ高校生だった私は、学校の帰りに紀伊國屋書店新宿南店に寄り、京王線の中でわくわくしながらこの本を開いた。そして気がついたときには、自分の降りるべき駅を通り過ぎてしまっていた…

César

マルセル・パニョルによるマリユス三部作、とうとう最後の一作。結局この三部作を読み終えるのに丸々一月も費やしてしまった。 Cesar 作者: Marcel Pagnol 出版社/メーカー: Distribooks Inc 発売日: 2001/01 メディア: マスマーケット この商品を含むブログ…

Fanny

パリを離れてナントにやってきたものの、インターネット接続がなかなかうまくいかずに更新が滞ってしまっている。ようやく今回紹介できるのはマルセル・パニョルによるマリユス三部作の第二作目。前作『Marius』から二年、マリユスが旅立った後のマルセイユ…

Marius

パリの語学学校で出会ったスイス人の友人が教えてくれた、南仏マルセイユの作家マルセル・パニョルによる戯曲。南仏訛りが強調される部分以外は平易なフランス語で書かれているため、私でも十分理解することができた。 Marius 作者: Marcel Pagnol 出版社/メ…

Le Petit Prince

もう何度目なのか数えることもできない。岩波書店の内藤櫂訳で初めて読んだ時から今までに、様々な翻訳者の手によるこの本を比べてみたり、何故か英訳で読んでみたりもした(ちなみにそのときの記事)。考えてみると随分と遠回りしたものだが、とうとう、ど…