Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

移動祝祭日

ヘミングウェイの描いた、まだ二十代だった頃に体験したパリの想い出の数々。最晩年に書かれた遺作にして最高傑作。新訳版。 移動祝祭日 (新潮文庫) 作者: アーネストヘミングウェイ,高見浩 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2009/01/28 メディア: 文庫 購入…

見知らぬ島への扉

『白の闇』が予想外に面白かったため、手にとってみた二冊目のサラマーゴ。インターネットで注文したため、届いた時にはあまりの薄さに仰天した。 見知らぬ島への扉 作者: ジョゼサラマーゴ,Jos´e Saramago,黒木三世 出版社/メーカー: アーティストハウス 発…

閉じた本

先日読んだサラマーゴの『白の闇』から連想して手に取った、盲目の作家を主人公に擁した小説。ペレックの『煙滅』を英訳した張本人でもあるギルバート・アデアの仕事である。 閉じた本 (創元推理文庫) 作者: ギルバート・アデア,青木純子 出版社/メーカー: …

白の闇

仕事の都合というかプライベートの都合というか、プライベートをも浸食する仕事の都合というか、まったく本を読む時間を持てなかった。半月も本を読めずにいると発狂しそうになる。だから今日仕事が一段落して、喫茶店に駆け込んだ時にこの本を開けた喜びは…

マクベス

『オセロー』『リア王』『ハムレット』と並んで、四大悲劇の一つに数えられる、スコットランドを舞台としたシェイクスピアの悲劇。半年以上読んでいなかった、久しぶりのシェイクスピアである。 シェイクスピア全集 (〔29〕) (白水Uブックス (29)) 作者: ウ…

転落

最近諸事情から読書に時間を割くことがほとんどできないでいる。そんな時に手に取った、慌ただしい読書を徹底的に拒む本。おそらく最も手に取ったはいけなかった類いの書物。 転落・追放と王国 (新潮文庫) 作者: カミュ,大久保敏彦,窪田啓作 出版社/メーカー…