いわゆる-ミステリー
じつに久しぶりに更新をするので、もうどんなことを書いていたのか、どんなことを書くべきなのかを忘れてしまった。きっかけでもないかぎり、わたしは自分で書いたことを読み返さない。それをだれかが読んでいると思い込んでいるのだから驚きだが、じっさい…
このところ英語の本ばかり読んでいる気がするが、じつはそれらと並行して、日本語で書かれた一冊の本をかなり長いあいだ鞄に潜ませていた。仕事を早く切り上げられた日に、喫茶店へ直行して読むための本であり、短篇一篇あたりがだいたい、ちびちびと飲むコ…
仕事がやけに忙しかったりして、リズム良く本を読み進められずにいるようなとき、一気呵成に読める本が無性に恋しくなる。言うなれば、エンタテイメントとしての小説にどっぷり漬かりたくなるのだ。続きが気になって、思わず夜更かししてしまうような本なら…
久しぶりに推理小説でも読もう、と思いたち、手に取った一冊。光文社から刊行されている『新訳シャーロック・ホームズ全集』の第三巻にして、「ホームズシリーズ」の記念すべき長篇第一作。 緋色の研究 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫) 作者: …
日本に帰国した暁にはすぐにも読まねば、と思っている本たちの膨大なリストを片手に、パリのジュンク堂とブックオフを渉猟していた際に、うっかり見つけてしまった一冊。日本の自宅の本棚で、まだそのページを開かれることすらなく書棚に突きささったままに…
光文社古典新訳文庫の今月の新刊。何やらハードボイルドな雰囲気のある、フレンチ・ミステリー。 愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える (光文社古典新訳文庫) 作者: ジャン=パトリックマンシェット,Jean‐Patrick Manchette,中条省平 出版社/メーカー:…
マーロウに会いたくなって手に取った一冊。 湖中の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: レイモンドチャンドラー,清水俊二 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1986/05 メディア: 文庫 クリック: 10回 この商品を含むブログ (23件) を見る レイモンド・チャン…
世界一の不良パンク爺による世界一下品な探偵小説。 パルプ (新潮文庫) 作者: チャールズブコウスキー,Charles Bukowski,柴田元幸 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2000/03 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 30回 この商品を含むブログ (48件) を見る チ…
他人を心から愛するとは、一体どういうことなのか。あまりにも悲劇的な、チャンドラーの傑作。 さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2)) 作者: レイモンド・チャンドラー,清水俊二 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1976/04 メディア: 文庫 購…
妻の尻に敷かれっぱなしの、事故専門探偵スタンリー・ヘイスティングスによる大冒険。 探偵になりたい (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: パーネルホール,Parnell Hall,田村義進 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1989/12 メディア: 文庫 クリック: 15回 こ…
すごいアイディアだ。 本当に、ただただすごい。『悪童日記』のアゴタ・クリストフが絶賛したというのも、何となく理解できる。 マーチ博士の四人の息子 (ハヤカワ文庫HM) 作者: ブリジットオベール,Brigitte Aubert,堀茂樹,藤本優子 出版社/メーカー: 早川…
有無を言わせぬ格好良さ。ひょっとしたら僕らはレイモンド・チャンドラーのファンなのではなく、フィリップ・マーロウのファンなのかもしれない。 高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: レイモンドチャンドラー,清水俊二 出版社/メーカー: 早川書房 発売日…
貴方は、読んでいて犯人が誰だっていいと思えるミステリー小説が、この世に存在していることを簡単に信じられるだろうか。それは勿論、俄かには信じられないことだ。しかし強制的に信じさせられることがある、ということに比べたら、そんなことは大して重要…
高校生の頃に読んだ、ミステリー小説。 何故今更、思い出したのか。 理由はさっぱり浮かばないものの、そういうフィーリングを大切にしたいと思ったので紹介します。 青の炎 (角川文庫) 作者: 貴志祐介 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2002/10/25 メディ…