Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

高い窓

有無を言わせぬ格好良さ。ひょっとしたら僕らはレイモンド・チャンドラーのファンなのではなく、フィリップ・マーロウのファンなのかもしれない。

高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

レイモンド・チャンドラー清水俊二訳)『高い窓』ハヤカワ文庫HM、1988年。


マーロウは格好良い。
これは完璧なまでに、事実だ。

チャンドラーが描いた三作目のマーロウ。
最後に書かれた『プレイバック』、その一つ前の『長いお別れ』、そして『高い窓』。
僕が読んできた順番だ。文章の流麗さは変わらない。
綺麗な文章が読みたいと言われたら、チャンドラーを勧めれば間違いはない。僕にはこれ以上の模範解答は用意できない。 

高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)