Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

翻訳家-池内紀

ゲーテさん こんばんは

唐突に、ゲーテの評伝。じつは前々から読みたいと思っていた本で、ゲーテが生きた時代のドイツに興味があるのだ。これはじつは、文学というよりも音楽に由来する関心で、当時のドイツにはモーツァルトやベートーヴェン、シューベルトがいたし、わたしが熱狂…

ウッツ男爵

職場にて、入荷したばかりの新刊を整理している最中に目にとまった一冊。最近ちびちびと読んでいるある本のなかで、チャトウィンの名を目にすることが複数回あり、しかも翻訳者が池内紀だったので(英文学なのに!)、運命を感じて手に取った。帯にはこう書…

リヒテンベルク先生の控え帖

二ヶ月ほどかけてショーペンハウアーの『読書について』を何度も読んでいたら、彼が頻繁に引用する作家たちの名前をリストアップできるようになっていた。ホラティウス、アリストテレス、セネカ、そしてリヒテンベルクである。最初の三人はギリシア・ローマ…

尾崎放哉句集

短歌に興味を持ったことで、俳句という文化にも関心が向きはじめている。そこで思い出した、尾崎放哉。じつは数年前にも読んでいたのだが、そのときには文章にしなかったので、良い機会だと思って再読してみた。 尾崎放哉句集 (岩波文庫) 作者: 池内紀 出版…

ホフマン短篇集

オットー・ランクの『分身』を読んでから読みたいと思っていたホフマン。初めてホフマンを読むにあたってどこから始めようかと考えていた時、以前友人からもらったこの短篇集を思い出した。彼はこの本を古本屋で見つけて嬉々として購入したところ、家に帰っ…

影をなくした男

なんてこった、読み終わってしまった。深夜2時にパラパラと捲り始め、気付いたら4時になってしまっていた。 影をなくした男 (岩波文庫) 作者: シャミッソー,Adelbert von Chamisso,池内紀 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1985/03/18 メディア: 文庫 購…

香水

革命前夜のフランスを舞台に描かれた、ドイツの作家による奇想天外な物語。 香水―ある人殺しの物語 (文春文庫) 作者: パトリックジュースキント,Patrick S¨uskind,池内紀 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2003/06 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 36…

流刑地にて

白水社から発行されている、池内紀訳「カフカ・コレクション」の一冊。 流刑地にて―カフカ・コレクション (白水uブックス) 作者: フランツカフカ,Franz Kafka,池内紀 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2006/07 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 6回 この…

ファウスト

ゲーテが描いた、ゲーテにしか描けなかった「ファウスト伝説」。 ファウスト〈第1部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ) 作者: ヨハーン・ヴォルフガングゲーテ,Johann Wolfgang Goethe,池内紀 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2004/05 メディア: 文庫 購入:…