2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧
アゴタ・クリストフの『文盲』を読んでから言語をテーマにした文学を読みたいと思い、手に取った一冊。現代社会のディスコミュニケーションを題材にしたハンガリー文学、『エペペ』。 エペペ 作者: カリンティ・フェレンツ,池田雅之 出版社/メーカー: 恒文社…
吉祥寺のブックスルーエに立ち寄った時に薦められた一冊。どうやら彼は手当たり次第にこの新刊を推薦しているようだ。そんな気持ちになるのも理解できる、誰にも興味のあるテーマを論じた講談社現代新書の新刊。 ロボットとは何か――人の心を映す鏡 (講談社現…
『悪童日記』の著者アゴタ・クリストフによる自伝で、故国ハンガリーを離れ「敵語」であるフランス語によって著作を行うことを誓った作家の、人生を綴った書。 文盲 アゴタ・クリストフ自伝 作者: アゴタ・クリストフ,堀茂樹 出版社/メーカー: 白水社 発売日…
サミュエル・ベケットに才能を見出されミラン・クンデラの絶賛を受けたという、手を伸ばさずにはいられなくなるような評価を与えられた現代フランス作家ブノワ・デュトゥールトゥルの初めての邦訳作品。 幼女と煙草 作者: ブノワ・デュトゥールトゥル,赤星絵…
昨日、東京日仏学院で講演を行ったアルジェリア人がいる。ヤスミナ・カドラである。最新作『昼が夜に負うもの』の翻訳刊行記念講演会で、これが日本に紹介された三冊目の作品となった。翻訳作品は今のところアフガニスタン、パレスチナ、アルジェリアと小説…
今年の10月に刊行されたばかりの、ヤスミナ・カドラの翻訳三冊目。『カブールの燕たち』でアフガニスタン、『テロル』ではパレスチナを描いたアルジェリア出身作家が、とうとう描いたアルジェリアの世界。 昼が夜に負うもの (ハヤカワepiブック・プラネット)…
女性の名前という覆面の下に社会学者と作家という二つの顔を隠し持つ、ヤスミナ・カドラ。フランスに帰化したアルジェリア出身の作家で、最近三冊目の翻訳『昼が夜に負うもの』が刊行されたばかり。 テロル (ハヤカワepiブック・プラネット) 作者: ヤスミナ…