2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧
先日、アルジェリア人の友人と「ほんとうに翻訳不可能な文学とはなにか」という話題で盛り上がったのだが、彼がジョルジュ・ペレックの『煙滅』、およびその対を成す『Les Revenentes』の名をあげるのを聞いていたら、ほんとうのところは「翻訳可能な文学」…
唐突に、短歌とは直接関係のない本。和歌・短歌の魅力を知ってからというもの、定型詩、というか「定型」そのものにただならぬ関心を抱いていて、自宅の本棚に眠らせていたこの本のことを思い出したのだ。今朝、洗濯機が仕事を終えるのを待っている最中に読…
こいつ、ついに気でも狂ったか、と思われる向きもあるかもしれないが、大丈夫、たぶんまだ正常です。先日から何度も、「知らないということには慎み深くありたい」という永田和宏の言葉を繰り返しているわけだが、わたしの無知が、まるちゃんさえ動員した、…
すこしあいだが空いてしまったものの、相変わらず短歌に関連した本ばかり読みつづけている。なにも知らない分野なぶん、インプットが非常に多いわりには、得たものをろくに吟味・反芻できていない気がしていて、じつは『現代秀歌』の記事を書いている最中に…
現代短歌に熱を上げはじめたわたしに、友人が読書ガイドとして薦めてくれた一冊。初めに書いてしまうと、これは人生を変える一冊である。いや、ほんとうに人生を変えられるかどうかは、これを読み終えた読者のその後次第なのだろうが、ここにはもう一生困ら…
書肆侃侃房が刊行している「新鋭短歌シリーズ」のうち、今年の九月に刊行されたばかりの最新刊。じつは著者の堀田季何さんには、この第一歌集が刊行されるよりもずっと前、わたしが短歌の魅力に気づくよりも前に、直接お目にかかって話をする機会があった。…
ずいぶん唐突に短歌にはまってしまったことを隠そうともしない本ブログではあるが、じつは現代短歌への関心が高まるにつれて、「現代」と断言するには数十年古い、戦後と呼ばれる時代に生きた歌人たちの短歌、そしてもっと前、明治時代に詠まれた近代短歌、…