Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

雑記:好きな作家ベスト100(2009年下半期)

公開した途端に後悔する、という、
友人たちと実施している半年毎の恒例行事。
好きな作家を100人挙げて
あえてランキング形式にする、というもので、
その時分の趣味が判りやすく反映される。
作り終えた後には「忘れた作家がいるんじゃないか」という
強迫観念に襲われるのも毎年のこと。

というわけで、2009年下半期のベスト100を発表します。
作品名は是非とも読んでもらいたい一作品。

1.レーモン・クノー『イカロスの飛行』
2.エーリヒ・ケストナー飛ぶ教室
3.ジョルジュ・バタイユ『空の青み』
4.G・K・チェスタトン『木曜日だった男』
5.アントン・チェーホフ『かわいい女・犬を連れた奥さん』
6.ウィリアム・シェイクスピアハムレット
7.R・L・スティーヴンスン『新アラビア夜話』
8.ホメロスイリアス
9.イタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』
10.レーモン・ルーセルロクス・ソルス
11.ルイス・キャロル『スナーク狩り』
12.ジュール・ヴェルヌ『八十日間世界一周』
13.ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』
14.アドルフォ・ビオイ・カサーレス『モレルの発明』
15.フランツ・カフカ『流刑地にて』
16.レイモンド・チャンドラーさらば愛しき女よ
17.ボリス・ヴィアン『日々の泡』
18.ピエール・ルイス『女と人形』
19.エドガー・アラン・ポー『ポー小説全集』
20.ミッシェル・カルージュ『独身者の機械』
21.ホルヘ・ルイス・ボルヘス『伝奇集』
22.E・M・フォースター『天使も踏むを恐れるところ』
23.サミュエル・ベケットゴドーを待ちながら
24.レーモン・ラディゲ『肉体の悪魔』
25.アルフレッド・ジャリ『超男性』
26.アンドレ・ブルトンシュルレアリスム宣言・溶ける魚』
27.ミヒャエル・エンデ『モモ』
28.イワン・ツルゲーネフ『父と子』
29.ジャック・プレヴェール『プレヴェール詩集』
30.ルイ=フェルディナン・セリーヌ『夜の果てへの旅』
31.ジャンニ・ロダーリ『二度生きたランベルト』
32.チャールズ・ディケンズ『ピクウィック・クラブ』
33.ヘルマン・ヘッセデミアン
34.イアン・マキューアン『初夜』
35.アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ『夜間飛行』
36.ニコライ・ゴーゴリ『鼻/外套/査察官』
37.H・G・ウェルズ『タイム・マシン』
38.スチュアート・ダイベック『シカゴ育ち』
39.フョードル・ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟
40.ギヨーム・アポリネールアポリネール詩集』
41.ヴラジーミル・ナボコフ『ディフェンス』
42.レイ・ブラッドベリ『火星年代記』
43.ジェイムス・クリュス『笑いを売った少年』
44.アラン・シリトー『長距離走者の孤独』
45.ジョージ・オーウェル『一九八四年』
46.ガブリエル・ガルシア=マルケス百年の孤独
47.ミハイル・ブルガーコフ巨匠とマルガリータ
48.ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテファウスト
49.ジョン・アーヴィングガープの世界
50.ジェイン・オースティン高慢と偏見
51.アベ・プレヴォー『マノン・レスコー
52.マルセル・エイメ『第二の顔』
53.ジェローム・K・ジェローム『ボートの三人男』
54.マーク・トウェインハックルベリー・フィンの冒険』
55.J・M・クッツェー『恥辱』
56.ヤスミナ・カドラ『昼が夜に負うもの』
57.ミルハウザー『イン・ザ・ペニー・アーケード』
58.ゴールドストーン夫妻『古書店めぐりは夫婦で』
59.スタンダール『赤と黒』
60.オルダス・ハックスリー『すばらしい新世界』
61.J・D・サリンジャーライ麦畑でつかまえて
62.アルベルト・マングェル『図書館』
63.カリンティ・フィレンツ『エペペ』
64.レフ・トルストイ『イワンのばか』
65.シャルル・ペロー『長靴をはいた猫』
66.アール・ラヴレイス『ドラゴンは踊れない』
67.ブノワ・デュトゥールトゥル『幼女と煙草』
68.ジュール・シュペルヴィエルシュペルヴィエル詩集』
69.ロバート・ウェストール『ブラッカムの爆撃機
70.ブッツァーティシチリアを征服したクマ王国の物語』
71.ボフミル・フラバル『あまりにも騒がしい孤独』
72.スコット・フィッツジェラルドグレート・ギャツビー
73.カート・ヴォネガットスローターハウス5
74.チャールズ・ブコウスキー『パルプ』
75.ジャン・コクトーポトマック
76.ケネス・グレーアム『たのしい川べ』
77.ロバート・A・ハインライン夏への扉
78.アーネスト・ヘミングウェイ『武器よさらば』
79.テッド・ヒューズ『クジラがクジラになったわけ』
80.アンドレイ・クルコフ『ペンギンの憂鬱』
81.アゴタ・クリストフ『文盲』
82.アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ『黒い美術館』
83.アナイス・ニン『小鳥たち』
84.ロアルド・ダール『飛行士たちの話』
85.ジュール・ルナール『にんじん』
86.ダイ・シージエ『バルザック小さな中国のお針子
87.パトリック・ジュースキント『香水』
88.アルジャーノン・チャールズ・スウィンバーン『フロッシー』
89.R・A・ラファティ『宇宙舟歌
90.エミール・ゾラ『居酒屋』
91.アーサー・マッケン『白魔』
92.シドニー=ガブリエル・コレット『青い麦』
93.ジャン=フィリップ・トゥーサン『浴室』
94.ラッタウット・ラープチャルーンサップ『観光』
95.ハリー・クレッシング『料理人』
96.エマニュエル・ボーヴ『ぼくのともだち』
97.アーデルベルト・フォン・シャミッソー『影をなくした男』
98.アルチュール・ランボーランボー詩集』
99.トマス・ブルフィンチアーサー王物語』
100.ローベルト・ムージル『愛の完成』

イカロスの飛行 (ちくま文庫)

イカロスの飛行 (ちくま文庫)

 


去年と半年前のベスト3が、

ケストナーチェーホフバタイユ

であったのに対して、今回はクノーが急上昇です。
『あなたまかせのお話』や『イカロスの飛行』を
読んだのがかなり大きく、まだ読めていないけど
古本屋でとうとう入手した『青い花』への期待も高い。

地味に上がっているのがチェスタトン
春秋社の『G・K・チェスタトン著作集』を手に入れたのと、その中に納められたデビュー作『新ナポレオン奇譚』に度肝を抜かれたことから。

以上、今年は海外文学のみで100人選んでみました。
あ、フロベール入れ忘れた。