2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧
ジョージ・オーウェルの『一九八四年』を読んでから、読みたくなったディストピア文学。『一九八四年』が書かれた1949年よりも17年早い、1932年に書かれた本である。 すばらしい新世界 (講談社文庫) 作者: ハックスリー,Aldous Huxley,松村達雄 出版社/メー…
村上春樹の『1Q84』が発売されると決まった時に、ちょうど版権が切れてしまっていたディストピア文学を代表する小説。ようやく出ました、新訳版。 一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫) 作者: ジョージ・オーウェル,高橋和久 出版社/メーカー: 早川書房 発…
ハヤカワepi文庫の今月の新刊は『ソロモンの歌』である。ジョージ・オーウェルの『一九八四年』も発売になったが、個人的にはこちらの方に注目してしまう。今月の『ソロモンの歌』を皮切りに、今後毎月、「トニ・モリスン・コレクション」でしか読めなかった…
友人たちと読書会のようなものを開くことになった。月毎に課題図書を策定して、それを各自が読む。そして毎月の会合の際に感想を語り合うのだ。課題図書はメンバーの一人が当番制で推薦する。四人しかいない上に、みんな凄まじい読書家だから、安心して推薦…
1959年に刊行された吉野弘の第二詩集の復刻版。第二、とは言っても第一詩集の『消息』は少部数の自費出版本で、この詩集『幻・方法』にその三分の二が再録されている。 幻・方法 (愛蔵版詩集シリーズ) 作者: 吉野弘 出版社/メーカー: 日本図書センター 発売…
高校生のある時、フランス文学を勉強したいと思いついた。学校の帰りに一人、紀伊國屋書店の新宿南店に行き、フランス人である気がする作家の本を沢山買ったことを覚えている。コレットの『青い麦』、『モーパッサン短篇集』、そして『アポリネール詩集』だ…
本について文章を書くと、その本に与えられる記憶が固定化されてしまう。自分が感じたことの記録が残せるという長所はあるにせよ、固定化は時に僕を臆病にする。詩集について何かを書くのが恐ろしいのだ。もしかしたら明日寝る前にちらりと読む詩が、これま…
先月末に刊行されたばかりの、山田詠美の新刊。今年は彼女にとってデビュー25周年目にあたる節目の年だ。 学問 作者: 山田詠美 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2009/06/30 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 73回 この商品を含むブログ (71件) を見る …
谷川俊太郎の詩と吉村和敏の写真が同時に楽しめる、『あさ/朝』の姉妹本。 ゆう/夕 作者: 谷川俊太郎,吉村和敏 出版社/メーカー: アリス館 発売日: 2004/11 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (11件) を見る 谷川俊太郎『ゆう…
左からみると絵本、右から読むと詩集になっている、谷川俊太郎と写真家吉村和敏によるビジュアルブック。 あさ/朝 作者: 谷川俊太郎,吉村和敏 出版社/メーカー: アリス館 発売日: 2004/07 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 43回 この商品を含むブログ (…
日本の詩が気になって仕方がないのだが、なかなかどこから手をつけたら良いのかわからない。そんな時に出会った岩波ジュニア新書の一冊。 詩のこころを読む (岩波ジュニア新書) 作者: 茨木のり子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1979/10/22 メディア: 新…
足繁く通っていた古本屋が閉店する。その悲しい知らせを受けて行った閉店セールの中で見つけた本。 プレヴェール詩集 作者: ジャックプレヴェール,小笠原豊樹 出版社/メーカー: マガジンハウス 発売日: 1991/03 メディア: 単行本 購入: 1人 この商品を含むブ…
現代の大詩人、谷川俊太郎のデビュー詩集。1952年にこの詩集が刊行された時、谷川はまだ21歳だった。 二十億光年の孤独 (集英社文庫 た 18-9) 作者: 谷川俊太郎,川村和夫,W.I.エリオット 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2008/02/20 メディア: 文庫 購入: 1…