Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

テーマ-絵画

複製技術時代の芸術

なんて難しい本だったことだろう。いま自分がこの本を読み終えた、いや、まがりなりにも読み終えたことにしようとしているのが、ちょっと信じられないくらいだ。何度も何度も題名を目にした経験から、ようやく手にとった一冊。ページを最後まで繰りはしたが…

ロシア・アヴァンギャルドと20世紀の美的革命

ブルース・チャトウィンの『どうして僕はこんなところに』に読みふけって以来、ずっと気になっていた「ロシア・アヴァンギャルド」と呼ばれる芸術運動について書かれた本。ロシア・アヴァンギャルドを芸術史上に位置づけた画期的な一冊。 ロシア・アヴァンギ…

水都幻談

先日古本屋巡りをしていたら、フランス文学者である窪田般彌のエッセイ集に出会った。『カザノヴァ回想録』を代表作とする訳者だけあって、ヴェネツィアに関するたくさんのことが語られている一冊だ。そこに、レニエの名前もあった。「お、レニエの本、たし…

日常礼讃

先日ピーテル・デ・ホーホのことを書いて思い出した、以前フランス語で読んだ美術批評。わたしが「以前フランス語で読んだ」とわざわざ書いている本は、たいてい、そのため十分に理解できなかった本である。 日常礼讃―フェルメールの時代のオランダ風俗画 作…