テーマ-ユーモア文学
ブルガーコフの『悪魔物語・運命の卵』を読んでいたときに、「生物の巨大化」という観点からウェルズの『The Food of the Gods(神々の糧)』が紹介されていて、そういえば久しくこの作家に触れていないな、と思い、手にとった一冊。買ったのはずいぶん前の…
次に記事にしようと思っている本がいつまでたっても読み終わらないので、すこし前に読んだ本を採りあげることにした。リチャード・ドーキンスを読んでいたころに読みたくなった本の一冊で、SFの世界を舞台に英国ユーモアを爆発させたダグラス・アダムスの出…
なにかやらなければならないことがあると、それ以外のことに対して尋常じゃない集中力を発揮してしまう。そもそも、なにかやらなければならないことがあるというのに、この作家の本が手の届く範囲にあるというのがいけないのだ。その作家とは、P・G・ウッド…
年末にパリのブックオフで購入した、大量の日本語書籍のなかの一冊。国書刊行会の「ウッドハウス・コレクション」第一弾『比類なきジーヴス』を読んでから他のも読みたいと思っていたので、選集の第四巻であることなどお構いなしに購入した。 ユークリッジの…
日本で書店員をやっていたころに大変よくして頂いた空犬さんが、ご自身のブログ空犬通信のなかで「こんなときだからこそ、本を」という記事を書いていらっしゃいました。記事によると、発起人は上落合にある伊野尾書店の店長さんだとか。大切な友人たちのた…
日本に帰国した暁にはすぐにも読まねば、と思っている本たちの膨大なリストを片手に、パリのジュンク堂とブックオフを渉猟していた際に、うっかり見つけてしまった一冊。日本の自宅の本棚で、まだそのページを開かれることすらなく書棚に突きささったままに…
先日紹介した『Le C. V. de Dieu』の著者が書いた、もう一つの神さまの話。前作で「この世の終わりを準備する」と言い放った神さまは、ここではどんなことをするのか。 Satane Dieu (Ldp Litterature) 作者: J. L. Fournier 出版社/メーカー: Livre de Poche…
2008年にフェミナ賞を受賞したことも記憶に新しい、ジャン=ルイ・フルニエのユーモア小説。フェミナ賞の受賞作『Où on va, papa ?』がいかにも重たそうなテーマを扱っていたので敬遠していたのだが、この『Le C. V. de Dieu』はタイトルからして既にユーモ…
ユーモア文学の古典的傑作として名高い、P・G・ウッドハウスのジーヴスもの。国書刊行会による「ウッドハウス・コレクション」の第一回配本である。 比類なきジーヴス (ウッドハウス・コレクション) 作者: P.G.ウッドハウス,Pelham Grenville Wodehouse,森…
『オデュッセイア』を読んでいた私にSFを愛する友人が勧めてくれた一冊。ラファティによって書かれた宇宙版『オデュッセイア』。 宇宙舟歌 (未来の文学) 作者: R.A.ラファティ,R.A. Lafferty,柳下毅一郎 出版社/メーカー: 国書刊行会 発売日: 2005/10 メデ…
ロバート・ルイス・スティーヴンスンが継子であるロイド・オズボーンと共に著した、ユーモア文学のような探偵小説。 箱ちがい (ミステリーの本棚) 作者: ロバート・ルイススティーヴンスン,ロイドオズボーン,Robert Louis Stevenson,Lloyd Osbourne,千葉康樹…
ドストエフスキーの初期の短編を集めた、ユーモア小説集。 鰐 ドストエフスキー ユーモア小説集 (講談社文芸文庫) 作者: ドストエフスキー,工藤精一郎,原卓也 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2007/11/09 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 46回 この商品…
『猫とともに去りぬ』を読んだ時、面白いと思いながらもそんなに重視していなかったロダーリが、私の中で見事な復権を果たした一冊。 二度生きたランベルト 作者: ジャンニロダーリ,Gianni Rodari,白崎容子 出版社/メーカー: 平凡社 発売日: 2001/05 メディ…
過去に筑摩書房版『世界ユーモア文学全集』のために訳出された、イギリスの傑作ユーモア小説。 ボートの三人男 (中公文庫) 作者: ジェローム・K.ジェローム,丸谷才一 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2010/03/25 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: …
「ロシア写実主義文学の祖」と評されるゴーゴリの、代表作三篇の新訳。 鼻/外套/査察官 (光文社古典新訳文庫) 作者: ゴーゴリ,浦雅春 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2006/11/09 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 24回 この商品を含むブログ (58件) を…
イギリスの詩人が贈る、ユーモラスな「動物なぜなぜ話」の短編集。 クジラがクジラになったわけ (岩波少年文庫 (081)) 作者: テッド・ヒューズ,みやざきひろかず,Ted Hughes,河野一郎 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2001/04/18 メディア: 単行本 購入: …
井上ひさしを尊敬してやまない友人が是非、と勧めてくれた本。 ブンとフン (新潮文庫) 作者: 井上ひさし 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1991/06 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 22回 この商品を含むブログ (28件) を見る 井上ひさし『ブンとフン』新…
ウクライナから贈られる、新生ロシア文学。 ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス) 作者: アンドレイ・クルコフ,沼野恭子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2004/09/29 メディア: ペーパーバック 購入: 2人 クリック: 68回 この商品を含むブログ (158件) …
妻の尻に敷かれっぱなしの、事故専門探偵スタンリー・ヘイスティングスによる大冒険。 探偵になりたい (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: パーネルホール,Parnell Hall,田村義進 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1989/12 メディア: 文庫 クリック: 15回 こ…
ケストナーと同様に、大人が読むべき児童文学。 猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫) 作者: ジャンニロダーリ,関口英子 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2006/09/07 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 26回 この商品を含むブログ (59件) を見る ジャン…
またしても「ご機嫌」な、ケストナーの作品。 一杯の珈琲から (創元推理文庫 508-3) 作者: E.ケストナー,小松太郎 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1975/03 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (17件) を見る エーリヒ・ケス…
ケストナー、やばい。想像していた以上に、やばい。この人の作品にハズレは無いのだろうか。 雪の中の三人男 (創元推理文庫 508-2) 作者: エーリヒ・ケストナー,小松太郎 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1971/11/26 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック…