Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

にんじん

僕がアゴタ・クリストフを愛読していることを知った先輩が薦めてくれた本。

にんじん (岩波文庫)

にんじん (岩波文庫)

 

ジュール・ルナール(岸田国士訳)『にんじん』岩波文庫、1950年。


確かに、似ている。『悪童日記』の子供らしくない主人公と、にんじんの斜に構えた態度。そして田園生活の中の情景。さらに一篇の長さや読み易さなど、共通点はいくらでもある。

ヴァロトンによる挿絵も素敵で、テンポ良く一見連続性の無さそうな話が続いていく。ルナールの他の著作にも当たってみようと思えた。

先輩、ありがとうございます。

にんじん (岩波文庫)

にんじん (岩波文庫)