Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

初恋

トゥルゲーネフによる、情熱溢れる「自伝的小説」。

初恋 (光文社古典新訳文庫)

初恋 (光文社古典新訳文庫)

 

イワン・セルゲーエヴィチ・トゥルゲーネフ(沼野恭子訳)『初恋』光文社古典新訳文庫、2006年。


「青春に魅力があるとしたら、その魅力の秘密は、なんでもできるというところにではなく、なんでもできると思えるというところにあるのかもしれません」(154ページ)

作家の眩い記憶が、『ペンギンの憂鬱』を訳した沼野恭子の読みやすい文体で甦る。

ロマンティックではないけれど、とてつもない情熱が内包された小説です。

初恋 (光文社古典新訳文庫)

初恋 (光文社古典新訳文庫)