Riche Amateur

「文学は、他の芸術と同様、人生がそれだけでは十分でないことの告白である」 ――フェルナンド・ペソア         

ポスト・オフィス

オールド・パンクの処女長編。おかえり、ブコウスキー

ポスト・オフィス

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チャールズ・ブコウスキー(坂口緑訳)『ポスト・オフィス』学習研究社、1996年。


アマゾンの中古マーケットではかなり高額だったため購入を控えていたものの、先日偶然立ち寄ったリサイクルショップで百円で入手した。出版社学研だったんだ。驚きです。

ブコウスキーは良い。テンポも軽いし、すんなりと入ってくる。普段自分の読んでる本がどれだけ濃密なものかを、相対的に実感できた。

「ベイビー。そんなの小学生だってできるぜ。どんなうすのろだって仕事くらいありつけるんだよ。本当に賢い人間っていうのはな、働かずに暮らしていける奴のことなんだ。内輪の言葉じゃ“博徒(ハスラー)”って言うんだけどな。俺はカッコいいハスラーになりたいね」(87ページ)

自殺を考えた自分に対して「おい、てめえ、ちょっと落ち着け」と言い放つチナスキー(283ページ)。
やっぱり、ちょっとかっこいい。

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