狐になった奥様
紀伊國屋書店で見つけた、現代の寓話。
デイヴィッド・ガーネット(安藤貞雄訳)『狐になった奥様』岩波文庫、2007年。
雑木林の散歩中に、突然「狐」になってしまった妻。夫は彼女を出来る限り人間らしく振る舞わせようとするが、妻は徐々に野生化し、ついには森へ走り去ってしまう。そして雄狐との間にもうけた五匹の子狐たちと共に、彼女は再び夫の前に現れる。夫は悲嘆と、さらには野性の雄狐に対する嫉妬を覚えた末、その子どもたちをも心から愛するようになる。
薄い本なので、一度手に取ってみることを薦める。